子供であるかのように

まるで子供であるかのように このいいようもない侮辱を
袋のように ひとの頭に被せこんだのだ
陽光は袋の織り目越しにちらつき
桜の樹のさざめきも聴えはする。

だがそれではどうにもならぬ、この大きな屈辱が
頭も胴体も膝までも覆いつくして
散発的に身動きはしてみるが
春のよろこびも湧きはせぬ。

まあいい、ちかちか光るこの帽子を顔まで引き下げ
編み目を通してみつめることだ。
入江には無数の水輪が音なく寄って重なり合う。
青葉の繁りに地面は昏い。


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