ふたつの都
海峡の両側にある、ふたつの都 暗くしずまったひとつは 敵に占められたまま。 他方には煌々と耀く灯火。 その岸辺の明るさが暗い側を魅了する。 わたしは夢幻のままに泳ぎ出る きらめきの揺れる暗い水中に。 と、耳をつんざくチューバの大音響。 ある友の声だ、行け、墓を離れよ。